渡部昇一 名言・語録9件
(上智大学名誉教授)
「顔には仕事への『打ち込み方』が如実に出る」
「たった一つの『詰めの甘さ』が大禍根の元となる」
「一流の人物の条件としてまず挙げられるのは、一つの目標達成のための強烈なビジョンを持っていること、そして、そのためには一命をなげうってもかまわないと考えていることだ。このいい例を、私たちは明治維新に多く見ることができる」
「日本には世界的な思想家がいないと言われるが、私は世界的にユニークな哲学者としては、石田梅岩の心学と松下幸之助のPHPがあると思っている」
「そもそも『堅気』という言葉は、武士に使うものでもなければ、百姓に使う言葉でもない。『ごまかさない町人』にだけ使う言葉である。薄利を積み重ね、手堅くやっていくのが堅気の精神である」
「成長性の低い江戸時代に商売をやるのは厳しかった。そういうときも、嘘を言わない、ごまかさないことに徹して生き残ったのが日本の商人精神である」
「それだからこそ、江戸時代の商人仲間には『約束を破ったら、満座のなかでお笑いくださるべく候』というモラルがあったのである」
「最初に日本にキリスト教の布教師として来たキリシタン・バテレンたちが本国へ送った報告書のなかで、堺の町をベニスのようであると書いている。そこでは市の会合衆(納屋衆)が選ばれていて、自治活動を行っている。繁栄の程度は、ベニスを凌ぐものがあるというようなことまで言っている」
「当時のベニスはロンドンと同じような重要な商業都市であった。いわば堺は、ヨーロッパの最先進国の港町、自由都市と、発展段階としては相応するものがあったのである」
【出典一覧】
『自分の壁を破る人破れない人』
『繁栄の哲学を貫いた巨人 松下幸之助』
【感想・論評・補足】
渡部は保守派の論客として活躍した。1980年代は左翼勢力が強く、保守派の論客がテレビに出演すると袋叩きにあう状況。それでも渡部はテレビ出演や書籍で発言をし続けた。今、保守派の論客がどうどうと発言出来るのは、渡部が道を切り拓いてきたお陰といえよう
経歴(プロフィール)
■渡部昇一(わたなべ・しょういち)