名言・語録・格言

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青山淳平

青山淳平 名言・語録6

(小説家)

 

 

「屋敷はともかく、山県元帥の古稀庵がすぐ近くにあることが気に入った」

 

 

山県有朋は巷間(こうかん)、『小田原の大御所』とよばれ、政界にいまなお大きな影響力を持っている。謦咳(けいがい)に接することになれば、これほどありがたいことはないと山下亀三郎は思った。そこで別荘を15万円で購入」

 

 

「資本金10万円の海運会社社長の山下亀三郎金子直吉では、事業家としてどだい格の違いがあるが、このふたりの間をとりもったのは福沢桃介である」

 

 

「直吉は、質商の丁稚のころから習慣にしている読書が基本的な情報源だった。活字ならなんでも読み、いちど読んだことはすべてきちんと頭のなかに入っていた。博覧強記と精確な知識が直吉の事業を発展させている」

 

 

「直吉は世界中の国々の産地産物、天候、主要な港湾の設備や水深まで熟知しており、例えばアルゼンチンの港からアムステルダムの港までの航路と距離、貨物船の所用日数、季節ごとの商品の動き、運賃、保険料などきわめて詳細に説明することができた」

 

 

「さらにここにきて、世界中にはりめぐらせた情報網である。厖大で体系的な知識に最新の情報を組み入れ、直吉は商機を的確に判断していた」

 

 

出典『(海運王)山下亀三郎

 

 

【感想・論評・補足】

青山の小説を読むと、その主人公が政界、財界にどのように人脈を築き、どのようにそれを活用していったかが書かれていて面白い。現実社会に参考になることが多い

 

 

経歴(プロフィール)

■青山淳平(あおやま・じゅんぺい)

日本の小説家。本名は河野健。19491115日生まれ。山口県下関市長府出身。松山商科大学(現・松山大学)大学院修了。高校教員。銀行参与。愛媛県松山市在住