小池国三 名言・語録4件
(山一証券創業者)
「信用こそ商人の生命」
「欲はすべて八分目で止めるべきだ」
「その日の仕事は必ずその日に片付ける」
「弊店は顧客本位を営業方針とし、顧客の利益に反するような行為は決してしない。しかし、それは顧客の利益をはかるためだけではなく、実は弊店の利益を増進し、発展をはかるためでもある。弊店の利益と発展のためには、第一に顧客の信用と後援がなければならない。そのためには顧客本意にならざるを得ないのである」
出典『山一証券の100年』
【感想・論評・補足】
国三は顧客から信用を得ることを第一に考え、手堅く商売をした。株の投機的売買を店として行わないことに加え、店員個人にもそうした行為を禁じた。それだけではなく顧客の秘密厳守も徹底させた。そのため小池国三の信用は有力な投資家の間で高まった。また株式売買の手数料だけに頼るのではなく、当時兜町の人間がほとんど見向きもしなかった『サヤ取り』という方法で堅実に収入を上げた。『顧客本位』『堅実』を貫いたのが小池国三の特徴といえよう
経歴(プロフィール)
■小池国三(こいけ・くにぞう)
【1866年~1925】明治、大正期の実業家、証券界の大立者。山一証券創業者。小池銀行創立者。山梨県の甲府柳町で生まれる。12歳で若尾商店に奉公に入る。甲州財閥の若尾逸平(いっぺい)のもとで株式取引などに従事。日清(にっしん)戦争後、東京兜(かぶと)町で株式仲買商として独立、鉄道株などで巨利をあげた。大正6年(1917)年山一合資(のち山一証券)を設立。同年小池銀行を創立し頭取。その後、東京瓦斯(ガス)社長となるなど多くの会社の経営にかかわる。60歳で死去