牧尾英二
牧尾英二 名言・語録17件
(A‐Z創業者)
「利益第二主義」
「私どもの理念は、お客様を何よりも優先して考え行動していくことにあるのです」
「地域の生活者に貢献することが私どもの信念であり、消費者の利便性を第一に考えて利益は二の次に考える『利益第二主義』を掲げて、会社を経営しています」
「こうした考え方をもっともわかりやすく表わしているのが、AZの名前の由来ともなっている、『AからZまで生活必需品はすべて揃える品揃え』です」
「ホームセンター創業時の商品数は2万点だったのですが、AZスーパーセンターの開店時には23万点からスタートしました」
「従来の小売業では、商品の回転率を高めるために、品揃えを売れ筋商品に絞るのが常識です。一方、AZでは、販売効率はいっさい追求しません」
「商品のPOS管理(販売時点情報管理)もしません。地域の人々の日常生活に必要なものは何でも揃える、フルラインナップの品揃えを行っています」
「POSは商品を供給する側からみればとても都合がよく便利なシステムです」
「コンピューターがはじきだした売れ筋商品を並べても、お客様の生活の変化に対応できるか疑問が残ります。ものを売る側の論理が優先されて、お客様が本当に欲しい商品がなかったとしたら本末転倒です」
「これは売れない、売れても効率が悪い、売れても儲からない。POSではこうした商品はすべてはじかれてしまいます。それらを丹念に拾い上げていくのが、私どもの品揃えの基本です」
「小売業は在庫管理が生命線と言われますが、いわゆる死に筋商品を検証してみると生活者に必要なものがたくさんあります。わらじ、ふんどし、梅を干すのに使う大きなざる、など、年に数個しか売れないような商品でも売り場に置いてあるのは、日々の生活でそれを必要とするお客様がいらっしゃるからです」
「『利益第二主義』の考え方は、品揃えに限った話ではありません。AZでは、どんなときでも、売る側の論理ではなく、地域の生活者であるお客様の立場に立って、ものごとを考えよう、商売をしていこうと考えています」
「私どもが開業時から24時間営業を目指したのは、すべてはお客様の生活、利便性を優先して考えた結果です」
「人は教わらず、学ばずして、何ひとつ考えられるようにはなりません。子どものときは親から、学校では先生から、就職すれば先輩からというように、教わり学んだのち、初めて自分の考えが生まれるものです」
「学ぶという心がけがあれば、宇宙の万物はみな先生となります。先輩からの叱責はもちろん、もの言わぬ木や石、天候などの自然現象など、一つとして師ならざるものはありません。すべてが先生です」
「仕入れで心がけていることは、常に『適正な価格』で仕入れることです。必要以上に買い叩くのは、店舗にとっても結局はマイナスで、適正な価格で仕入れることが、メーカー、問屋、小売りの共存共栄の道だと思います」
「買ってあげるのではなく、仕入れさせていただきありがとうございますというのが、私どもの姿勢なのです」
出典『利益第二主義』(著者:牧尾英二)
【感想・論評・補足】
1997年3月に過疎化、高齢化が一段と進む田舎、鹿児島県阿久根市に大型店舗【A-Z あくね】をオープン。年中無休・24時間営業。売り手側の効率は一切排除。お客様の利便性、ニーズだけを追求した。牧尾は小売業の常識をことごとく覆した破天荒な経営者である。また『我以外みな師』や『適正価格』『共存共栄』など、経営の神様、松下幸之助の思想や哲学が垣間見られる。恐らく牧尾は、松下幸之助の著書をよく読んで勉強しているのであろう
経歴(プロフィール)
■牧尾英二(まきお・えいじ)
日本の実業家。年中無休・24時間営業のお店、A‐Zスーパーセンター(A-Zあくね、A-Zはやと、A-Zかわなべ等)創業者。1941年、鹿児島県阿久根市に生まれる