土井正治 名言・語録2件
(住友化学中興の祖)
「経営の要諦は社長個人としての能力がいかにすぐれていても限界があり、多数の部下にその力を十分に発揮させ、その総合力をいかに結集し活用するかにある。社長は事に当たって的確な判断を下し、最終の責任を負う覚悟を堅持すればいい」
「とにかく勉強家だったね。企業宣伝なんてのも彼が先鞭をつけたもので、戦前、北海道に出向き、電信柱という電信柱に『ナショナル』の広告が張ってあったのには驚いた。しかも、これほど成功しながら、偉ぶるどころか、いつも控え目。そのくせ、文化事業で、『松下君、なんぼ出せ』というと、快く出してくれたなあ」
【注釈】1989年(平成元年)、経営の神様と呼ばれた松下幸之助が逝去した。その時の懐旧談
【出典一覧】
『経済人の名言・上』日経ビジネス文庫
『どうしても松下に勝てないソニーの研究』河野溥
【感想・論評・補足】
土井は戦後、財閥解体の逆風の時に住友化学(当時は日新化学)の社長に就任。日本の経済復興の一翼を担い、関西財界の重鎮、世話役として活躍した
経歴(プロフィール)
■土井正治(どい・まさはる)
【1894年~1997年】日本の経営者。住友化学の中興の祖と呼ばれた。住友化学工業社長。経団連副会長。毎日放送取締役などを歴任。兵庫県武庫郡大庄村浜田で生まれる