名言・語録・格言

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アルミニヨン

アルミニヨン 名言・語録2件

(イタリアの軍人・使節

 

 

「火の用心はぬかりなく行われてはいるけれども、火災となれば、火の回りは極めて速い。それゆえ、火の広がりを食い止めるためには、多数の家を素早く打ち壊さなければならない。日本にはよい消火ポンプもないし、組織立った消防隊もない。しかし、どの街にも一、二ヵ所の詰め所があって、係の者が夜も昼も見張っており、火事を見つければ半鐘をたたいて辺りに知らせ、応急の救援を行う。火事だと知ると、住民は大切な家財を大急ぎで外へ運び出し、火災から守ろうとする」

【注釈】江戸時代末期の火事の対応方法が克明に分かって興味深い

 

 

「日本の職人は、才覚があり、しかも勤勉で、優れたところのある品を見ると、自分の手で同じ物を作り出すまでは気がすまないのである。サドバァの戦い以前に、日本人は針鉄砲を知っていて、これを高く評価していた。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなどがよい製品を適切な値段で売り込むことを競い合った結果、日本人の目は大いに肥えたのである。この点において、日本人が中国人に大きく勝っていることは明らかである。中国人はヨーロッパ人を軽蔑しているために、西洋文明の物的優越の原因を知ることができないのである」

【注釈】江戸時代末期の職人は才覚があり、勤勉であったことが分かる

 

 

【感想・論評・補足】

アルミニヨンが来日したのは、1866年である。当時の幕末の様子が克明に分かり面白い。彼が記した『イタリア使節の幕末見聞録』は当時の日本を知るための1級の歴史史料といえよう 

 

【出典】

『イタリア使節の幕末見聞録』大久保昭男

  

経歴(プロフィール)

■V・F・アルミニヨン

1830年~1897年】イタリアの軍人、使節。1866年に来日。軍艦マジェンタ号の艦長でもあり、豊かな教養と知性があり、彼の残した航海誌は、当時の日本を客観的にしる一級の歴史史料となっている