石破茂
「政治家の仕事は、勇気と真心をもって真実を語ることだ」
【注釈】石破は渡辺美智雄のこの言葉を座右の銘に政治活動を続けてきた
「自衛隊をきちんと憲法に書きたい、そして集団的自衛権の行使を法律で可能にしたい、というのは、私の政治家としての信条です」
「大前提として強調しておきますが、集団的自衛権というのは、『戦争をしかけられる確率を低くするための知恵』です」
「戦後日本は、集団的自衛権の問題、あるいは憲法の問題を突き詰めて考えてきませんでした。安全保障のほとんどはアメリカにお任せ、その代わりに日米同盟の名のもとにアメリカの主張に従います、ということで過ごしてきました。そのやり方には大きなメリットもありましたが、一方で、『自分の国は自分で守る』という基本的な考え方や気概を奪ってしまった、という負の面があることも認識しなければいけません」
「主権国家に当たり前のように外国の軍隊が大規模に駐留している。そこに疑問を持たない。これは主権国家の国民の意識として、どう考えてもおかしなことです。私が『自立精神旺盛な国をつくりたい』と申し上げている一端が、ここにあります」
「なぜ私は国会議員である必要があるのか。それは『自立精神旺盛で、持続的に発展する国づくり』を実現したいと思っているからです。そしてその究極の手段として憲法改正が必要だと思っているからです」
「憲法改正案を発議し、国民投票にかける。これは国会議員にしかできない仕事です。なんとか私が議席をいただいているうちに、私の思う憲法改正を実現したい、と今でも本気で思っています」
「この国の在り方の根本である憲法から変えていくのは、政治の国家国民に対する責任です」
「日本の政治家は、軍事合理性を知らず、軍をどう動かすかも考えずに、世界の国々を相手にしています。それで外交をやれるはずがありません。外交と安全保障は、常に一体のものなのです」
【出典一覧】
『国防』新潮社
『政策至上主義』新潮新書
『日本人のための『集団的自衛権』入門』新潮新書
【感想・論評・補足】
石破は党内で専門家を呼んでのディベートの勉強会をした際に、最も印象深かったことが『ディベートの最大の効用は万巻の書を読まざるを得ないということである。ディベートとは読書の戦いであると言ってもいい。大量の本を読まないと他のディベーターに徹底的に論破される』という教えであったという。石破は若い頃から国会図書館をよく利用してきた。国会議員は特権として、調査員も使えるし、すぐに本を出してもらえる。また普通の人は閲覧だけのところを借りることもできる。石破は、これは国会議員最大の特権だともいう。石破は国会議員随一の防衛通であり勉強家であることは、誰もが認めるところであろう。ただ人間力にやや欠ける。大臣時代も役所のマネジメントがうまくいかなかったこともしばしば。この辺は心配な要素である。仮に総理になったとしても短期政権で終わりそうである
経歴(プロフィール)
▇石破茂(いしば・しげる)
日本の政治家。衆議院議員。防衛大臣(第4代)、農林水産大臣(第49代)、自由民主党政務調査会長(第52代)、自由民主党幹事長(第46代)などを歴任。1957年2月4日生まれ。鳥取県出身。血液型はB型