木野親之の名言・語録3件
(松下電送社長。松下幸之助の愛弟子)
「接遇とは、一期一会の精神です。いくらなじみのお客様でも、お迎えする際には、感激を新たにして、お迎えする態度が大切というのが、幸之助の日常の心がけです。これが出来れば、商売は成功です。幸之助は約束の一時間前には、玄関に立ってお迎えしていました。いつも人様を尊敬し、人様に感謝して生きていたのです」
「幸之助は私が再建会社の代表になった時に注意すべきこととして、次のように話をしてくれました。『最高責任者には、本当のことを言ってくれる社員は少ない。それだけに、声なき声に耳を傾ける努力が必要だ』と。『声なき声を聞くために、耳が二つある。見えない物を見るために目も二つある。口は一つなのは、指導者には二言あってはならないということなのだ』と、厳しく教えてくれました」
「幸之助は、共存共栄を信念としていました。私はファクシミリの世界シェアーを独占する方法はないかと、あれこれ真剣に考えていました。しかし、その考え方を知ると、烈火の如く叱られました。『自分が独り占めしようとすれば、世間は許すかもしれないが、神は絶対に許さん』今でも、『世間は許しても神が許さん』という言葉が心に残っています」
【出典】
『松下幸之助に学ぶ指導者365日』
【感想・論評・補足】
木野は松下幸之助に40年にわたり直接薫陶を受けた経営者である。倒産寸前の東方電機(のちの松下電送、現・パナソニック コミュニケーションズ)を再建し、世界一のファクシミリメーカーに育てあげた
経歴(プロフィール)
■木野親之(きの・ちかゆき)
日本の経営者。松下電送社長。NTTデータ通信の取締役相談役。パナソニック終身客員。1926年、大阪府で生まれる。神戸工業専門学校(現・神戸大学工学部)卒業