大山康晴
大山康晴 名言・語録20件
(棋士・十五世名人)
「平凡は妙手に勝る」
「いちばんの敵は自分自身である」
「将棋の基本は礼に始まり、礼に終わる」
「トップというものは、それなりの気品や人格といったものを兼ね備えなければならない」
注釈:大山の帝王哲学
「勝負において、奇をてらうような手に、いい手はない。いい手というのは本当は地味な手である」
「有利を感じたときが最大の危機」
「優勢は魔を含む」
「道具をたいせつにする人は将棋も上達する」
「迷いが生じたときは、積極的な手を指す」
「一流であるためには、人にはまねされない芸が必要だ」
「まず一枚一枚の駒を、将棋盤のマス目の中にキチンと置くようにしなさい」
注釈:アマチュアの将棋愛好家にどうすれば将棋が強くなるのかと聞かれてこのように答えた。弱い人の指した駒は大抵乱れており、気持ちが駒に集中していない。逆にキチンと駒をそろえて置くことを心掛ける人は、自然と集中力が駒に向くようになるという
「自分が礼を正せば、自然と駒も礼儀正しくなるものです」
「勝負師の世界というイメージの強い将棋が、文化として認められたことが何よりもうれしい」
注釈:平成2年、大山名人は将棋界では初の『文化功労者』に選ばれた。その時の言葉
「逃げ道を断て、というのは盤上における戦いの教訓であるが、プロ棋士を志すなら、逆に自分で自分の逃げ道を断ち、この道しかないと覚悟を決めるべきである」
「ギリギリのところまで自分を追い詰めて、そして開き直ると余裕が生まれてくる。その余裕が、自分の状態、相手の状態、物事の形勢を正しく判断させるから、大きな戦果をもたらす」
「人間は、暇でぶらぶらしているようではだめだ。常に自分で次にやるべきことを考えて、それを実行すべきだ」
「私たちプロ棋士は、常にどんな戦法でも指せるように、自分を鍛えておかなければなりません。それが自分の芸域を広げることなのです。そして、もっと大事なことは、常に新しいものを求めて未知の世界を開拓していくことです」
「勝っても喜ばず、負けても悔しがらず」
「一時の栄光を求めるよりも、長く続けることがたいせつだ」
「好調なときに運が向いてくれば、誰でも優勝はできる。しかし、一回優勝したからといって、それがトップではない。優勝を続けることが、ほんとうのトップということなのだ。つまり、一時の栄光を求めることよりも、長く続けることのほうがたいせつということである」
【出典】
『大山康晴名言集 平凡は妙手にまさる』永井英明
【感想・論評・補足】
大山の言葉は人生の教訓が詰まっている。将棋だけでなく、ビジネスや他の世界にも通用する普遍なものといえよう
経歴(プロフィール)
■大山康晴(おおやま・やすはる)
【1923年~1992年】将棋棋士。十五世名人。永世十段・永世王位・永世棋聖・永世王将という、5つの永世称号を保持。将棋界初の文化功労者顕彰。岡山県倉敷市出身