牛尾治朗
牛尾治朗 名言・語録6件
(ウシオ電機創業者)
「大相撲は15番勝負で闘います。8勝すれば勝ち越しとなって、番付が上がります。しかし、企業経営はそうはいきません。初日から14連勝して優勝争いのトップを走っていても、千秋楽に一敗すれば倒産、ということになりかねません」
「創業時はビジネスの規模が小さくとも、1勝1勝と重ねて10年、20年とすると、取引のスケールも大きくなってきます」
「ですが、これを喜んでばかりはいられません。スケールが大きくなったということは、一つの失敗で致命的なダメージを受ける可能性も高くなった、ということでもあるのです」
「1敗の重大さを忘れてはなりません。いくら魅力的な儲け話でも、いささかでも自信がない話、不安を感じる話は、見送り、休む勇気を持たなくてはなりません」
「14勝1敗よりも8勝7休で勝ち越すことが、企業経営の優れた行動様式なのです」
「自分は運に恵まれないという人はたくさんいるけれども、本当は運というのは誰にも平等に巡ってきているんですよ。その運を掴むか、逃すかという差があるだけですね」
※出典『わが経営に刻む言葉』
【感想・論評・補足】
小さな穴からでも、大きな船は沈んでいく。企業経営はこれに似ている。戦国時代は一度、首をとられたら終わりだ。企業経営も命まではとられないかもしれないが、一度の負けで倒産の危機を招くことがある。商売は毎日真剣勝負でなければならない。牛尾の言葉には企業経営の厳しさが滲み出ている
経歴(プロフィール)
■牛尾治朗(うしお・じろう)
日本の実業家。ウシオ電機株式会社創業者。経済同友会代表幹事。1931年2月12日、兵庫県姫路市に生まれる。東京大学法学部政治学科を卒業し東京銀行に入行。カリフォルニア大学バークレー校大学院留学後に家業を受け継ぎ、1964年ウシオ電機を設立