名言・語録・格言

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野中郁次郎

野中郁次郎 名言・語録15

経営学者)

 

 

経営学は企業が研究の対象だ」

 

 

「日本の経営学は一言でいえば『解釈学』に終始してきた。海外の学問を紹介し、解釈するのが学問だとされてきた」

 

 

「できあがった理論や手法を『ハウツー』として吸収するばかりで、日本からはなかなか面白い概念が出てこない」

 

 

「かつて日本的経営の特長として『3種の神器』といわれた年功序列、終身雇用、企業内組合を指摘し、欧米に紹介したのは第2次大戦で日本軍と命をかけて戦った元米海兵隊員の経営学者、ジェームズ・アベグレンである」

 

 

「もう海外の模倣はやめよう」

 

 

経営学者として歩み始めた30代のとき、先輩の学者に引っ張られて企業への訪問を始めた。企業で働く人の生の声を聞き、実態をつかまなければよい研究はできないとの見方を強めた」

 

 

「以来、80代になった今も、共同研究者たちの助けを借りながら訪問を続けている」

 

 

「定期的に企業を訪問し、ケーススタディーを続けている」

 

 

「独自の理論を作るためには、ケーススタディーが欠かせない」

 

 

「米国企業は第2次世界大戦で著しく生産性を高め、大量生産の王者となった」

 

 

「その原動力となったのが、すべての生産を標準化し、クオリティーコントロール(QC)を徹底する科学的管理法だ」

 

 

「世界では数多くの学者が日々、研究に取り組み、論文を書いている。オリジナルな論文だと思っていても、世界のどこかに同じようなアイデアを持つ人は必ずいるといってよい」

 

 

「見知らぬライバルとの競争に勝ち、権威ある学術誌に論文を掲載できるかどうかは、まさに出会いであり、運にも左右される。その点では私は好運に恵まれていた」

 

 

「私は自分の能力には限界があると考え、人の助けを借りながら研究に取り組んできた。自分にないものを持つ人と積極的にペアを組む。そんな相手の一人が紺野登である」

【注釈】紺野は概念を絵や図にする才能があり、野中の理論を美しい絵で表現した

 

 

「失敗の原因は、情報の貧困と戦力の逐次投入、それに米軍の水陸両用作戦に有効に対処しえなかったからである。日本の陸軍と海軍はバラバラの状態で戦った」

 

 

【出典一覧】

『失敗の本質』(ガダルカナル作戦)

私の履歴書日経新聞20199月)』

 

 

【感想・論評・補足】

知識経営の生みの親として知られ、日本の経営学の大御所となった野中であるが、商業高校に通っている時は数学が苦手で、簿記の試験で5点しかとれなかったという。元々秀才であったわけではない。勇気づけられるエピソードである

 

 

経歴(プロフィール)

野中郁次郎(のなか・いくじろう)

日本の経営学者。一橋大学名誉教授。カリフォルニア大学バークレー校特別名誉教授。日本学士院会員。知識経営の生みの親として知られる。2002年に紫綬褒章受章。1935510日生まれ。東京都墨田区出身