「MGのインストラクションは、まず『思想』である」
「そもそも『MG』とは、私が38歳の頃、ゲームに形を借りて、経営の本質・経理の本質を最も効率的に教育したいと意図して、考案したものである」
「長年のソニー式、井深式経営思想と、過去5年間勉強した合理的な計算概念およびソニー現場での体験を強烈に叩き込んで出来上がったのが、『MG(マネジメント・ゲーム)』である」
「したがって、これは井深、盛田そのものであり、小林茂でもあり、鈴木鎮一でもあり、私の全身全霊が入っている思想の具現化である。このゲームをやると、人は自然に、井深、本田、ドラッカー、福沢諭吉的な思想が学べる仕組みになっている」
「MGを作った昭和50年前後は、日本の経済が高度成長からついに失速して、さしもの日本経済界もすっかり自信をなくした時期だった。世の中では専ら自己資本比率、無借金経営、コストダウン等がもてはやされたが、これはMGが唱える“戦略経営”の原理原則とは大きく異なる」
【出典】
『MG教科書A』
【感想・論評・補足】
マネジメントゲームは経営を志す人、経営幹部は絶対にやった方がいいゲームといえよう。
経歴(プロフィール)
■西順一郎(にし・じゅんいちろう)
株式会社西研究所代表取締役。マネジメントゲームの開発者。三菱重工業長崎造船所勤労部、ソニー経営開発室に勤務した。1937年、長崎県平戸市で生まれる。東京大学卒業