安渕聖司
安渕聖司の名言・語録13件
(GEキャピタル社長兼CEO)
「これほど真剣にリーダー育成を考えている会社は少ない」
「2006年6月にGEに入社したとき、私は50歳になっていました。入社してまず実感したのは、人を育てるということに対するGEの熱意の強さです」
「GEに入社して驚いたことのひとつに、人材トレーニングの充実ぶりが挙げられます。上司が部下を育てる意識が極めて強いことはもちろん、全社として人材育成には大変なこだわりがある」
「GEは、リーダーシップを明確に定義しています。それは全社員に求められるものであり、リーダーシップはポジションではない、ということです」
「人を育てることによってこそ、会社は強くなっていくのだという全体思想が貫かれている会社なのです」
「その象徴といえる存在が、社内ではクロトンビルと呼ばれているウェルチ研修センターです。ニューヨークの郊外にあるこの広大な研修センターは、1956年に米国初の企業内大学として開設されました」
「その後、ジャック・ウェルチの時代に増築し、このセンターで行う研修を、リーダーシップを中心としたものに大きく舵を切りました。そこから、ウェルチ研修センターと呼ばれるようになりました。GEの成長力と競争力を世界的に高める学びの場です」
「GEでは1対1のコミュニケーションを極めて重視している」
「私は、自分の直接の部下とは、必ず1対1で、30分なり、1時間なりのミーティングを定期的に持っています。仕事のレポートや打ち合わせを兼ねてもかまいませんが、頻繁に1対1で話しをしているということです」
「GEのリーダーにとって重要なことは、大きく3つあります。変化をドライブする。パフォーマンスを出す。インテグリティを守る。この3つを実現させるためのCEOの取り組みは、もちろん事業ポートフォリオを変えることや大きな戦略を作ることだけではありません。例えばイメルトは、全社で取り組むべき優先事項を揚げてきました。社内では、戦略的施策やイニシアチブと呼ばれています」
「GEには日本でいうところの経営戦略や経営企画部門がありません。多くの日本企業では、戦略は経営戦略を立案する部門が作ることになっているのではないでしょうか。経営企画部門から上がってきたものを、経営陣が叩いて経営戦略が作られていくことが多い」
「しかし、GEではそうではありません。経営者自らが外の情報も中の情報も取り、こうしたいということを考え、それを検証していくプロセスになっている。経営者自らがきちんと仮説を持っている、ということです」
「マーケティングがデータを集め、ファイナンスが数字を出し、ビジネスデベロップメントと呼ばれる部隊がM&Aの機会を集めていく中で、これらを受けリーダーシップチームでディスカッションをする。そして、リーダーが決める」
【出典】
『GE世界基準の仕事述』
【感想・論評・補足】
安渕氏の著書を読むと、いかにGEが人材育成に力を入れ、リーダーシップ育成に拘っているかが分かる。リーダーシップを全社員に求めているところが凄い
経歴(プロフィール)
■安渕聖司(やすぶち。せいじ)
日本の経営者。日本GEキャピタル代表取締役、GEキャピタル社長兼CEO、アクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社の代表取締役社長兼CEOなどを歴任。早稲田大学政治経済学部卒業