名言・語録・格言

このサイトは人類の叡智の結集である。 知りたい人の名言・語録があれば検索ボックスに人名を入れて下さい。名言・語録は391冊の本や社史、雑誌などから抽出したもので、出典元は最後に記しております。出典元のはっきりしない名言・語録は記載しておりません【302名 2456件の名言・語録を収録(2023年1月27日現在)】

岡村二一

岡村二一 名言・語録4

(東京タイムズ社創設者)

 

 

「角さんは面白い男だ。オレのところで苦労するよりも、やりがいがあるだろう。ただ、退職金をやりたいけれども、いまは払えない。知っての通り、うちは貧乏会社だ。オレもいまから銀行に金を借りに行くところなんだ」

注釈:社員の早坂茂三に『田中角栄のところへ行きたい』と話を持ち出されて、岡村はこのように言った

 

 

「君、これを持ってけ」

注釈:岡村は自分の背広の内ポケットから札入れを出して、有り金を全部、早坂に渡した。当時の給与の3ヶ月分である

 

 

「君の服はひどい。よくも悪くもシャバは初めての人を身なりで判断する。つるしんぼうの洋服を3着ばかりデパートへ行って買うことだ。それに、君の靴はいかにもひどい。他人様は男の足元を見る。靴も2足ぐらい買え。それで用意できるはずだ」

 

 

「角さんにとことん尽くせ。かわいがってもらえ。いいな」

 

 

出典『田中角栄 頂点をきわめた男の物語』著者:早坂茂三

 

 

【感想・論評・補足】

東京タイムズ社を辞めて、大蔵大臣に就任した田中角栄の元に行く早坂茂三に岡村はこのように声をかけた。最後の言葉が「角さんにとことん尽くせ。かわいがってもらえ。いいな」であった。早坂は黙って深々とお辞儀をし、社長室から階段を降りるとき、感激のあまり涙をこぼしたという。早坂は著書で岡村は大新聞人であったと記している

 

 

 

経歴(プロフィール)

■岡村二一(おかむら・にいち)

1901年~1978年】日本の新聞記者。ジャーナリスト。実業家。東京タイムズ社の創業者。社会党の羽生三七と大の仲良しだった。190174日、長野県下伊那郡竜丘村で生まれた