石田梅岩
石田梅岩 名言・語録6件
(石門心学の開祖)
「『真の商人』は、相手もうまくいき、自分もうまくいくことを願うものである」
「商人の売買の儲けは、武士の俸禄と同じ。儲けのないのは、武士が俸禄を受けずに出仕するようなものだ」
「商人がお殿様から御用を仰せ付けられた場合も、きちんと利益分もくださっている。つまり、商人が得る利益というのは、お殿様の許しを得た俸禄のようなものなのだ」
「商人は、国の法をよく守り、わが身をよく慎まなければならない。商人といえども、人としての道を知らずに金儲けをし、しかも不義の金を儲けるようなことがあっては、やがては子孫が絶える結果を招きかねない」
「心底から子々孫々を愛する気持ちがあるなら、まず人としての正しい道を学んで家業が栄えるようにすべきであろう」
「書物を読むことは、確かに学問である。しかし、書物を読んでも、文字の背後にある『心』まで理解しないと真の学問とはいえないのだ。聖人の書には、おのずと心が宿っている。その心を知ることを学問というのである」
【出典】
【感想・論評・補足】
石田梅岩は江戸期の思想家で石門心学の開祖。商人道を確立したことで知られる。「商人の売買の儲けは、武士の俸禄と同じ」と主張し、卑しいと思われていた商人の価値を高めた。梅岩の死後、心学の教義は整理、体系化され、一気に全国に広がる。武士や大名まで心学に入門したというから驚きである
経歴(プロフィール)
■石田梅岩(いしだ・ばいがん)
【1685年~1744年】江戸時代の思想家、倫理学者。石門心学の開祖。名は興長。通称は勘平。主な著書に『都鄙問答』『倹約斉家論』がある。丹波国生まれ