高橋洋一語録5件
(大蔵官僚。嘉悦大学教授)
「東大法学部卒の官僚は、計数には弱い。知識や理論のほとんどは知り合いの学者から仕入れたものだ。要は聞きかじりに過ぎない」
「大蔵省(財務省)はいうまでもなく予算の総本山で、どの部局でも数字を相手に仕事をしている。なのに、東大法学部出身という法学士が牛耳っているのだから、そもそも無理がある」
「彼らが熱心にやっている力関係の計算は、仕事には役立たない。財務省には数学的な素養のある理系の人間がもっといてもいいのではないか。少なくとも、もう少し多様性があっていい」
「その点、計数に強い私は、自分で数式を立てて確かめられる。郵貯の金利に関する計算は、日本の学者でもほとんどやっていないほどむずかしく、一官僚の私がやって、簡単なものにまとめたので驚かれた」
「官僚は出しゃばってはいけない。官僚機構は単なる執行機関、決めるのはあくまでも政治家で、われわれは決められたことを粛々とやるだけでいいというのが私の考え方である」
出典『さらば財務省』
【感想・論評・補足】
高橋洋一は元々、数学者になりたかったというだけあり、大蔵省では、ずば抜けて数字に強かった。そんな高橋から見ると、大蔵省(現財務省)は東京大学法学部出身者が多いが、法律の専門家であっても必ずしも数字には強くない。国の財政を扱う人がそれで本当に適任なのかという高橋の指摘は実に的を射たものといえる
経歴(プロフィール)
■高橋洋一(たかはし・よういち)
大蔵官僚。数量政策学者。経済学者。嘉悦大学教授。1955年9月12日、東京都巣鴨で生まれる。東京大学経済学部経済学科を卒業