上原勇作
上原勇作の名言・語録1件
(元帥陸軍大将)
(元帥陸軍大将)
「天下の事物、一草一木一石といえども、決して無駄なものは無い。善く其の物の価値を研究し、之を応用すれば、立派な働きをなすことが出来る。必ずしも堅牢なる建築を構へ、多大なる経費を投じ研究することのみが、真の研究では無い。故に常に此の心掛けを以て、社会に處せば、進歩革新は得て期すべきである」
※旧字体は現代の漢字、平仮名に変えた
【注釈】
上原は家にいる時も、旅で旅館に泊まる時も夜12時までは読書に耽った。軍事知識は勿論、世界各国の政治、外交、経済、教育、歴史に宗教、文芸に思想まであらゆる分野を徹底して研究した。陸軍きっての読書家であり、その根底には『我以外みな師』の考えがあった
上原は家にいる時も、旅で旅館に泊まる時も夜12時までは読書に耽った。軍事知識は勿論、世界各国の政治、外交、経済、教育、歴史に宗教、文芸に思想まであらゆる分野を徹底して研究した。陸軍きっての読書家であり、その根底には『我以外みな師』の考えがあった
【出典】
『元帥上原勇作伝 下巻』
『元帥上原勇作伝 下巻』
【感想・論評・補足】
上原勇作元帥は、『工兵の父』『陸軍きっての知識人』と呼ばれた。薩州に西郷南洲があり没後に、陸軍に大山元帥、海軍に東郷元帥があったが、上原元帥はその後に出た、両元帥に匹敵する人物と評価された。上原が大山と東郷の2人と決定的に違うのは科学的軍事知識があったことである。フランス語に堪能な上原はフランスの原書を購入し東西古今の軍事関係に関するものを読破。それだけではなく科学、思想、政治、経済や教育、文芸、新刊小説の類いまでほとんど読破。常に新知識の吸収につとめ研究を徹底した。山縣有朋、桂太郎ら長州閥の元老凋落の後に陸軍に君臨し、強力な軍閥(上原閥)を築き上げ陸軍の第一人者になれたのは、高潔なる人格と他の追随を許さない、ずば抜けた知識があったからであろう
上原勇作元帥は、『工兵の父』『陸軍きっての知識人』と呼ばれた。薩州に西郷南洲があり没後に、陸軍に大山元帥、海軍に東郷元帥があったが、上原元帥はその後に出た、両元帥に匹敵する人物と評価された。上原が大山と東郷の2人と決定的に違うのは科学的軍事知識があったことである。フランス語に堪能な上原はフランスの原書を購入し東西古今の軍事関係に関するものを読破。それだけではなく科学、思想、政治、経済や教育、文芸、新刊小説の類いまでほとんど読破。常に新知識の吸収につとめ研究を徹底した。山縣有朋、桂太郎ら長州閥の元老凋落の後に陸軍に君臨し、強力な軍閥(上原閥)を築き上げ陸軍の第一人者になれたのは、高潔なる人格と他の追随を許さない、ずば抜けた知識があったからであろう