名言・語録・格言

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田中泰延

田中泰延の名言・語録13
(コピーライター)

 


「何を書いたかよりも誰が書いたか」

 


「一次資料に当たる」

 


「物書きは『調べる』が9割9分5厘6毛」

 


「書くという行為において最も重要なのはファクトである。ライターの仕事はまず『調べる』ことから始める。そして調べた9割を棄て、残った1割を書いた中の1割にやっと『筆者はこう思う』と書く」

 


「つまり、ライターの考えなど全体の1%以下でよいし、その1%以下を伝えるためにあとの99%以上が要る。『物書きは調べることが9割9分5厘6毛』なのである」

 


「映画にも必ず下敷きがある。過去の名作へのオマージュもある。特定の映画作家へのリスペクトもある。他の芸術作品や時事問題、歴史的事実を織り込んだ作品もある。それら下敷きになったものとどう関連しているか、どう発展させているかというのを、ちゃんと調べて指し示すと、読む人は『ああ、なるほど』となる」

 


「テレビ番組で参考になるのは『NHKスペシャル』だ。あの番組では、徹底して調べた事実、そしていままで明らかになっていなかった新事実が提示され、作り手の主義主張を言葉にすることはない。ファクトを並べることで、番組を観た人が考える主体になれる」

 


司馬遼太郎歴史小説は、随筆なのか小説なのかちょっとわからないところがあるのがその魅力である」

 


「とにかく『調べること』の極みのような作家だった。司馬遼太郎が古書街に行くと、トラックいっぱい資料を買うので、古書街全体がしばらく仕入れのために休みになると言われた。わたしなど、司馬遼太郎の本で読んでないものがもうないことが人生の悲しみである」

 


「悪い言葉を発すると、悪い言葉は必ず自分を悪いところへ連れてゆく。良い言葉を発すると、良い言葉は必ず自分を良いところへ連れてゆく」

 


「TVCMではない、いわゆる平面広告、つまり新聞や雑誌、ポスターの広告も、人々の目に入るのは1秒以内と想定しなければならない。ページをめくる瞬間や、通勤通学時に目に止まるかどうかだ。そこで人々を一瞬で『キャッチ』しなければならない役目を持った言葉を『キャッチコピー』と呼ぶのである」

 


「書店のビジネス書コーナーの前に立ってみよう。表紙に、なぜか内容と全く関係のない犬や赤ちゃんの写真が載っている本があると思う。つまり、そういうことなのだ」

 


「いきなり言いたいことを言っても無視されがちだ。広告は、無理矢理でも目を引きつけておいて、商品メッセージを伝えるのだ」

 


【出典】
『読みたいことを、書けばいい』

 


【感想・論評・補足】
田中は学生時代に6000冊の本を乱読。映画の評論にも定評がある。インプットの鬼である。電通では24年間、コピーライター、CMプランナーとして活躍。田中の著書『読みたいことを、書けばいい』は物を書くことを仕事にしようとする人には必読の書である。読者を引きつける文章、説得力がある文章を書くにはどうすればいいかが分かる

 


経歴(プロフィール)
■田中泰延(たなか・ひろのぶ)
日本のコピーライター。1969年、大阪生まれ。早稲田大学第二文学部卒。学生時代に6000冊の本を乱読。電通に24年間勤務した後、2016年に退職し、2017年から「青年失業家」と称し、フリーランスとしてウェブ上を中心に活動している