名言・語録・格言

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塚越寛

塚越寛の名言・語録17
伊那食品工業社長)

 


「信頼関係は契約書より大切」

 


「いくつになっても人生は勉強の連続です」

 


「会社は社員を幸せにするためにある」

 


「人員整理を絶対にしない」

 


「人の犠牲の上にたった利益は、利益ではない」

 


「人件費はコストではなく、会社の目的そのものである」

 


「経営にとって『本来あるべき姿』とは、『社員を幸せにするような会社をつくり、それを通じて社会に貢献する』ことです。売り上げも利益も、それを実現するための手段に過ぎません」

 


「社員のモチベーションを上げることが、実は経営の最大の効率化なのです。どんな最新の機械を入れるより有効であると言えます」

 


「資金が乏しい時期を過ごしたお陰で、私は『最大の生産性向上策は、社員のやる気アップだ』という確信を得ました。新しい機械やITを入れるよりは、社員のモチベーションアップの方が大きな力になります。ここを勘違いしている経営者が多いようです」

 


「よく周囲から『48年も増収増益を続けてすごいですね。秘訣を教えて下さい』と言われます。講演の依頼もたくさんきます。でも、私は大概はお断りしています。なぜなら、経営には即効薬はないからです。私がお話しできるのは、『当たり前のことを当たり前にやるしかない』ということだけです。これでは、講演にならないでしょう」

 


「今の経営者は即効薬を求め過ぎます。奇を衒うような上手い儲け方があるのではないか、と虫のいい方法を探しているのです。不景気で苦しいのだろうから、気持は分かります。しかし、そんなものはありません」

 


「枝葉をどんなに伸ばしても、幹が太くならないと、木は倒れてしまいます。会社も同じです。その会社が持っている経営理念、これこそが幹であり、変えることなく培っていかなければならないものです」

 


「私は取引先の会社がどうやったら発展していけるのか、成長していけるのか、という観点で付き合い方を考えていきます。取引をする限りは共存共栄を図っていくべきですし、そうでなければ付き合っていく意味はないからです」

 


「そもそも企業経営は人間の営みです。人間も自然界の中にいる生き物ですから、自然の摂理には逆らえません。その前提に立つと、経営も自然の摂理に従うのが筋です」

 


「皆さんは経営の目的は何だと思いますか。『利益の追求』と答える人がいますが、これは誤りです。正解は『社員を幸せにし、社会に貢献すること』です。利益を出すのは、社員を幸せにするための手段にすぎません。どうも目的と手段を履き違えている人が多いと、私は感じています」

 


「反対に利益の追求が目的化すると、経営はおかしくなります。利益を生むために、経営者が、社員に体力的、精神的に無理強いをする。買いたたいて取引先から商品を仕入れる。顧客を欺く。冷静に考えれば、異常な事態なのですが、それが当たり前となって疑問を持たなくなるのです」

 


「社員や取引先、顧客など周囲を犠牲にして利益を出したとしても、どこかで限界が来ます。みんな無理をしているわけですから。その反動は必ずやってきます」

 


【出典一覧】
『幸せになる生き方、働き方』
『リストラなしの「年輪経営」』
『「いい会社」ってどんな会社ですか?』

 


【感想・論評・補足】
伊那食品工業(長野県伊那市にある寒天、ゲル化剤の製造業者)は社員を幸せにし、それを通じて社会に貢献することを目的とした会社である。リストラもしないと決めている。こんな企業が日本に増えて欲しい!

 


経歴(プロフィール)
■塚越寛(つかこし・ひろし)
日本の経営者。伊那食品工業株式会社社長を歴任。同社を再建し48期連続の増収増益決算を達成。1937年、長野県で生まれた